30.アクアスロン練習会

※この話は、実際にあったことを元にしたフィクション作品です。よろしくおねがいします。

※海が舞台なので僕の名前は、ややこしいので「うみ」と表記します。  

 ━━━本編━━━

6月末の日曜日。

僕たち、チームサウルスのメンバーは、夢の島トライアスロン協会の練習会である「アクアスロン」に参加する為、隣町にあるビーチ「豊富ヶ浜」に、中野の車に乗り合わせて行きました。

━━━豊富ヶ浜━━━

(とよとみがはま)

中野「よし着いたぞ。駐車場は・・まあ、ここでいいだろう〜」

僕「駐車線を引いているから、たぶん大丈夫だな・・・」

一同「・・・・・」と、豊富ヶ浜駐車場と書いているところがないので、それらしいところへ車を駐車したのでした。

糸川さん「ついに着きましたね~大会じゃないのに緊張します。」

唯コーチ「燃えてきました~」

僕「さすがだね~唯コーチは、いつも燃えてるね!」

唯コーチ「私、勝負事には燃えちゃう方なんです。」

糸川さん「さすが元スーパーアスリートですね!」

中野「そうでなくちゃ!おもしろくないぜ!」と、ガッツポーズをする。

僕「おいおい!競技じゃないぞ。練習会だって・・・」と、いいながら僕たち、チームサウスルメンバーは、車を降りて受付場所に向かいます。

その頃、受付場所では・・・

協会長「おう!おはようおはよう!岬さん!」

岬さん「おはようございます。石原さん。」

協会長が、受付をしています。

名前は、石原優一郎さんといいます。

練習会と言っても草レースなのでノートに参加者を書いて受付をしています。

順位も、いちおう付けるようです。

滝あかね「おはようございます。石原さん」

石原協会長「おう!おはよう!今日は、岬さんチームは2人参加じゃな!」

手伝い1「岬さんと滝さん2名ね。」と、ボランティア参加で手伝いに来てる人が、参加者をノートに書きます。

石原協会長「もう10名ほど集まっとるよ。みんなヤル気満々じゃから・・もうウェットスーツ着とるよ。」

今日は6月で曇り。この辺りは水温は低めです。でも、耐えられない程ではなくウェットスーツを着ず水着だけの人もいます。

石原協会長「ほとんどが、トライアスロン始めてから2・3年くらいの一番練習をバリバリやっている連中ばかりが、今回は集まっとるよ!」

岬さん「へぇ〜おもしろそうですね!ところで石原さん、あと私の知り合い4人が来るので、よろしくおねがいします。」

石原協会長「おう!任せとけ!」

しばらくして、僕たちは受付に到着します。

僕「すみません。迷っちゃいました。よろしくお願いします。」

中野「すまないな。俺もこの辺りは詳しくなかった。」

糸川さん「みんなどうのこうの言って、道に迷いましたから・・・あっよろしくお願いします。」

唯コーチ「私もこの辺りは知識がありませんでした〜よろしくお願いします。」

と、言い訳しながら挨拶をして僕たちは到着しました。

石原協会長「まあ、ええよ。きっちりした時間は、決めてないから。」

岬さん「ごめんね!もう少し詳しくいってればよかったわ。」

石原協会長「まあ、ええよ。」

僕「すみません。ありがとうございます。」

石原協会長「わしは、夢の島トライアスロン協会の会長をしてる石原優一郎じゃ。よろしく!」

僕「よろしくおねがいします。」

中野「よろしくっす!」

糸川さん「よろしくおねがいします。

唯コーチ「よろしくお願いします。」

石原協会長「がははは・・なかなか面白そうな連中が来たな。おもしろうなったわい!」

中野「なかなか貫禄のある人だな。」

岬さん「石原協会長は、元柔道の選手で日本選手権にも出た実力派よ。」

石原協会長「昔の話じゃ。トライアスロン歴の方が長いよ。もう引退したけどね。」

糸川さん「トライアスロンは、どんな結果だったんですか?」

石原協会長「おっ!聞いてくれるか。アイアンマンハワイに出場したよ。」

糸川さん「アイアンマンハワイ?」

岬さん「アイアンマンハワイは、アイアンマン世界選手権とも言って世界各地で、アイアンマン大会が開催されていて、そこで成績を残して参加資格を得られるから、なかなか出られない大会よ。」

中野「そりゃすごいな~日本国内とはまた違うな~」

石原協会長「総距離は、だいたい230km弱だな。」

僕「げげ!」

中野「なぬ!」

糸川さん「え!」

唯コーチ「長い距離ですね~」

中野「まあ、アイアンマンは聞いたことはあったが出場した人に会えるとは・・」

しばらく話していると・・・

石原協会長「お?八王寺じゃないか?」

八王寺「おう!やってるね~」

岬さん「八王寺?さん?」

石原協会長「なにやってんだ?おまえ?」

八王寺「俺も、みんながやっているのを、見ようと思ってきたよ。」

石原協会長「奥さんも一緒か~」

八王寺奥さん「私は付き添いです。」

八王寺「さやかも、今日は暇しててね。」

八王寺さかやさんは、八王寺さんの奥さんである。

八王子と八王子さやか

八王寺「俺のレース、強豪揃いなんで、自分に自信つける為に、たまにはレベルの低い練習会を見に来たんだよな」

石原協会長「おまえ前も、そんなこと言っておったな。確かに相当強豪揃いだよな。おまえんとこのレース。」

僕は小声で、岬さんに聞いた。

僕「なんか会話聞こえてるんだけど、岬さんあの八王寺さんってだれ?」

岬さん「石原さんの古い知り合いで、30代半ばだけどアイアンマンハワイに出たことがある実力者よ。ロングレースにしか出てないから私とは会ったことないのよ。かなり速いらしいわよ。」

中野「なんで?そんなレベルが高い奴がここに居るんだ??」

岬さん「私にも、わからない。あまり口は良くないわね。」

僕「ん~確かに・・口が悪くて、雰囲気良くない人だね~」

岬さん「私は、会ったことあるけど話したことはないわ。知り合いから聞いた話では、上から目線で話す人で自分と実力が釣り合わないと話もしてくれないって聞いたわ。」

中野「なんか、やなヤローだな。そろそろ帰ってくれね~かな。やりにくいこと、この上ないぜ~」

石原協会長「どだ?八王寺もやっか?これ?」と、アクアスロン参加を促す。

僕「げっ!」

中野「ヤロー!」

糸川さん「・・・」

岬さん「えっ」

八王寺「うーん、そうだな・・・」

八王寺「まあ、石原さんに言われたらやるしかないか~じゃあ練習のつもりでやらせてもらおうか。」

僕「なんか実力ある上に、見下されてる感あって、やりにくいんですけど・・」

中野「確かにな。雰囲気が、いまいちだな」

糸川さん「アイアンマンなんだ。凄いね」

岬さん「私も初めてよ。一緒に練習するのはね。」

と、唯コーチが話し出します。

唯コーチ「まあ、いいじゃないですか?私たち、素人だし速い人と練習できてラッキーですよ。」

八王寺「じゃあ石原さん着替えてくるよ。」

石原協会長「いつも着替え持ってるな。」

八王寺「ああ、いつでも練習できる良いにな。車に入れてあるよ。」

中野「俺たちも、かなり変わってるが、奴もかなり変わってるぜ。」

僕「まあ、この業界は変わった人が多いみたいだよ。」

糸川さん「まあ、私たちも着替えますか?」

岬さん「あっちに着替えるところがあるから行きましょう。」

滝あかね「皆さん一緒に行きましょう。」

唯コーチ「面白くなってきました!」

岬さん「唯コーチは、さすがですね。」

中野「俺たちのコーチだから、さすがだよ。」

唯コーチ「勝ち負けより楽しむことを考えてやりましょ〜!私たち遅くて当たり前ですから。」

僕「まっそうだね!」

中野「なんか意味不明にプレッシャー感じてしまったな。」

糸川さん「まっ行きましょう」

そして、みんな着替えて集合しました。

知らない人が、たくさん居て全員で15人。

曇り空で、少し海は荒れていました。

水温は、若干低いですが20℃くらいで、ウェットスーツを着るのは自由です(でも、寒いです。当時は、ウェットスーツ着ていない人もいました。)

まあ、そもそも僕たちは、まだウェットスーツを持っていない・・・

練習会、スイムは湾になっているビーチを砂浜沿いに泳いで片道500m。

砂浜にあがって走って500m地点の旗を回って折り返し、走って海に入って片道500mで1km。

陸に上がって階段を上がりビーチを出ます。

そこで、ウェットスーツを脱いでランニングシューズを履いてランに入ります。

基本的に、上半身裸はNGなのでシャツを着るなりします。

下は、ふだん海水浴客が水着でうろついとるから、どちらでも大丈夫じゃろ。今日は天気悪いからあんまりおらんけどね。まあランニングパンツを穿いてもいいよ。

まあ、こういった練習場所は、トライアスロンの練習してる人も多いので違和感はないです。

ランコースは、ビーチの外にある豊富ヶ浜パーク施設周り1.5kmを3周回し残り500mを最初に受付したところまで走ります。

距離スイム1kmのラン5kmの全6kmのコースです。

海にはシーカヤックでボランティアの人が5人出ています。

ランコースには、ボランティアの人が5人立って誘導してくれます。

と、練習会と言っても、結構見張りがいるんですね。

次回は、「アクアスロン練習会本番」の話です!

つづく・・・

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