18.唯コーチが対決!

※この話は、事実を元にしたフィクション作品です。オリジナル表現もあります。よろしくお願いします。

━女子 700m クロール━開始前

 僕と中野と糸川さんは、座ってスタートを待っていました。

中野「あの石塚って人、でかいな・・」

僕「石塚さんは、体も大きく肩幅広いし、ほんとに水泳体形だね。」「唯コーチも、肩幅広くて水泳体形だけど、石塚さんに比べるとだいぶ細いね。」

中野「確かに唯コーチ、細いなぁ。」「それに岬さんも、どちらかというと細い方だな。」「マラソン向きな体形かな?」

僕「そうだね。岬さんは筋肉質だから、やはりトライアスロンの選手だね。」

中野「このレースは、やっぱり石塚さん有利ってとこか・・・」

僕「ん?あそこで応援してる人・・佐山さんかな?」

中野「佐山?」

僕「僕が、ウェイクボードしてた時の、あまり会いたくない人だよ。」

中野「ほう。平泳ぎ500mで海さんに簡単に負けた奴の仲間だな。」

僕は、耳を澄まして佐山さんが応援している声を聞いてみた。

佐山さん「三角さん〜がんばれよ〜!」「リーダー!」

中野「ほう、2レーンの三角って名前の人がチームメンバーなんだな。」「しかもリーダーか。」「チームのエースみたいだな。」

僕「どうも、そうみたい。」

中野「平泳ぎ500mで、チームメンバーが海さんに負けたから意識してるみたいだな。よくみるとチラチラこっち見てるぜ。」

僕「そういえば、佐山さんが、中野と糸川さんのレースを見てたって言ってたよ。」「素人チームかな?って・・・」

中野「ん?!なかなかムカつくヤローだな。」

僕「半分は、そうだって答えておいたよ。」「唯コーチに至っては素人じゃないからね。」

中野「半分ってのは、合ってるな」「それじゃあ!2レーンの三角さんには負けられないな。」もうすぐレースが始まる。

中野は、椅子から立てって応援を始めた。

中野「唯コーチ!がんばれーー!」と中野は唯コーチに声援を送った。

糸川さん「唯コーチ!がんばれ〜」僕「唯コーチ〜!マイペースでー!」

さて、いよいよレーススタート前。全選手ゴーグルをして飛び込み台に立ちます。

第1レーン 〇〇  選手

第2レーン 三角  選手

第3レーン 速水唯 選手

第4レーン 石塚静 選手 

第5レーン □□  選手

第6レーン 岬智子 選手

全選手、飛び込み台で、構えます。

ヨーイ!

ピッ!

全員、綺麗に飛び込みスタート!ドドドドッボ〜〜ン! 

全員、潜水してからのドルフィンキック!

5mを越えてから浮上してきます。

一番最初に浮上したのが・・5レーン□選手です。

次は2レーン三角選手。

あとは、全員同じくらいに浮上しました。

全員が、4ビートか6ビートクロールのようです。

現在1位は、やはりパワーのある4レーン 石塚静 選手。

2位は、6レーン 岬智子 選手。

3位は、2レーン 三角 選手。

4位は、1レーン ○ 選手。

5位は、3レーン 速水唯 選手。

6位最後は、一番最初に浮上した 5レーン □ 選手。先に、浮上してクロールへ入りましたが、水中で全員に抜かれていました。

僕「あっ!唯コーチ5位だ。」「がんばれー」

中野「やっぱり、練習不足だったよな。出遅れた。」「がんばれ~唯コーチ!」

糸川さん「だ・大丈夫!大丈夫!」「唯コーチ!がんばれ〜」と、みんな少し動揺してます。

レースは25m折り返し。

1位の石塚さん、体を前転させ反転してから壁キック!クイックターン!

すぐに、2位の岬さんが25m折り返し。体を前転して反転して壁キック!クイックターン!

少し離れて、3位の三角さんが25m折り返し。体を前転して反転、壁キック!クイックターン!

すぐに1レーンの○選手が25m折り返し、体を前転し反転させ、壁キック!クイックターン!と並ぶように、3レーン唯コーチが25m折り返し、体を前転し反転、壁キック!クイックターン!

巧みなクイックターン技術の速さで、3レーンの唯コーチが1レーンの○選手を抜きました。

中野「おっ!やったー!」

僕「凄い!速さだ!」

糸川さん「やったー!4位になったよ!」拍手をします。

唯コーチは、高速なうねりでドルフィンキックを打ちながら浮上して、6ビートクロールで、1レーン○選手を離していきます。

僕「速い!唯コーチ速い!」

中野「追い越した瞬間に唯コーチは、スピードを上げ、追いかけて来ないようにスピードを一時的に上げてんたんだろうな。」

僕「1レーン○選手に、追い付けない事をわからせて、追い掛けてこない様にする戦略か。」

中野「抜かれると相手は、スピード上げてくるからな。」

糸川さん「唯コーチ!がんばれー!」と糸川さんは声援を送り続けます。

50m折り返し。

1位は4レーン、石塚さんは前転し、反転して壁キック!クイックターン!蹴伸びー。

2位は6レーン、岬さん前転して、体を反転させ壁キック!クイックターン!から蹴伸びー。

続いて少し遅れて、2レーン三角さん前転し、壁キック!クイックターン!蹴伸びー。

佐山さんが、手を叩いて喜んでいます。

佐山「よっしゃ!よっしゃ!」と声が聞こえてきます。

少し遅れて、唯コーチが50m折り返し、体を前転させ、反転クイックターン!からの壁キック!蹴伸びをします。

よく見ると水中で、さっきより長めに速い高速ドルフィンキックを打って進んでいます。

糸川さん「うわっ!唯コーチ速!」

僕「おっはやい!」

中野「見たことない速さだ!」

75m折り返し。

1位の石塚さん、75mのクイックターン!

2位の岬さん、75mクイックターン!

中野「しかし、石塚さんは速いなー」

僕「さすが現役の水泳選手だ。」

唯コーチが、ドルフィンキックから浮上、6ビートクロールで、2レーン三角さんを、近くまで距離を縮め追いかけます。

3位 2レーンの三角さん。

4位 3レーンの唯コーチ。

2レーン三角さん75m折り返し。体を頭から前転させ反転させます。足が回転し水に入ります。「ドッボ〜ン」とクイックターン!をします。

すぐ後ろから唯コーチが、華麗に前転しクイックターン!75m折り返し。蹴伸びから強烈なドルフィンキックで突き進みます!

2レーン三角さん、浮上すると3レーン唯コーチも浮上!横並びです!

中野「おっ!!並んだ!」

糸川さん「唯コーチ!がんばれー!」

僕「唯コーチ!がんばれー!」

佐山さんが、チラチラこちらを見ています。

100m折り返しまでの直線!唯コーチが急に・・・・スピードを上げました!

唯コーチの6ビートクロールは、強烈に速くなり瞬く間に、2レーンの三角さんを追い抜き、離していきます。

三角さんも、負けじとスピードを上げます。

既に、石塚さんと岬さんは100mクイックターンを終えて反対側を泳いでいます。

唯コーチ100m折り返し。素早い前転、クイックターン!壁キック!蹴伸びーから高速ドルフィンキック!

三角さん100m折り返し!前転してクイックターン!

唯コーチが速い!

唯コーチは、既に半分の112mを越えています!

僕「おおっ!」

中野「凄えー!唯コーチ!いけー!」

糸川さん「唯コーチ!かっこいー!」

三角さんは、唯コーチの敵ではなかった。圧倒的に速い!

3位 3レーン 唯コーチ。

20m離れて4位 2レーンの三角さん。

既に1位の4レーン石塚さんと、2位の6レーン岬さん150m折り返しを終えて反対側を泳いでいます。

唯コーチ150m折り返し!体を前転して高速クイックターン。「バッシャーン!」と音が響きます。

岬さんは200m折り返し、前転してクイックターン!

石塚さんは200m折り返しを終えて、205mを越えながら、水中ドルフィンキック、浮上をしクロールへ入ります。

唯コーチは、水中でドルフィンキック中!かなり速い!高速です。

反対側を泳いでいる、三角さんとすれ違います。差は広く一方です。

唯コーチは、浮上し6ビートクロール。腕の回転が速くなります。

唯コーチは、175mで反対側を泳いでいる、1位石塚さんとすれ違います。続いて岬さんとすれ違います。

中野「ん?だんだん岬さんに近づいて来てないか?」

僕「唯コーチのターンが速いんだ。」

糸川さん「唯コーチー!いい感じ〜がんばれー!」

唯コーチ、折り返し200m手前で、体を前転して高速クイックターン。壁キックから蹴伸びをし、高速ドルフィンキックで進んでいきます。

1位 4レーン石塚さんは、既に225mを折り返し、唯コーチとすれ違います。

唯コーチは、ドルフィンキックから浮上し、6ビートクロールへ入ります。

そこへ反対側を泳いでいる、2位の岬さんとクロール同士で、すれ違います。

1位、2位、3位が、だいたい同じスピードで流れていきます。

唯コーチ225m、高速でクイックターン!壁キックから蹴伸びー!この工程が、かなり速い!参加してる選手の中で一番速い!

唯コーチ、ドルフィンキックから浮上しました。6ビートクロールで進みます。

僕「ターンは、むちゃくちゃ速いな〜唯コーチ。」

中野「ほんとに速いな。石塚さんより速いな。」

糸川さん「ターンの度に差が縮まってきている。」

唯コーチは折り返し250m、体を前転して高速クイックターン!蹴伸びー!高速ドルフィンキックが、また強烈に速い。見ていて気持ちいいくらい。

300m折り返し。

1位 石塚さんが300mクイックターン!

2位 岬さんが300mクイックターン!

3位 唯コーチが追い掛けます。

岬さんが手の回転を速めました。

中野「石塚さんを意識したのか??岬さんは、唯コーチが追い上げてくるのを見て、意識したのか?」

僕「岬さん、急にスピード上げたね。」

唯コーチ、折り返し300m。高速クイックターン!蹴伸びから高速ドルフィンキック!速い!

岬さんも、石塚さんとの距離を縮めてきている!

325m折り返し。

石塚さん、体を前転。岬さんも少し遅れて前転。両者クイックターン!蹴伸びー、ドルフィンキックを打ちます。

クロールの唯コーチと石塚さん、岬さんの水中のドルフィンキック同士で、すれ違います!

石塚さん、岬さん浮上。

唯コーチ!折り返し325m。前転してクイックターン!壁キック!蹴伸びーから高速ドルフィンキック!

現在、石塚さんと岬さんが、横並びです。

唯コーチが、じわじわ距離を詰めていきます。

350m折り返し。

石塚さん、岬さん、体を前転して反転。壁キックから蹴伸びー!のあとに、唯コーチが折り返し350mの壁を前に前転します。

石塚さん、岬さんが水中ドルフィンキックをしています。

唯コーチ!高速クイックターン、反転し壁キックから蹴伸びー。高速ドルフィンキック!

石塚さん、浮上しクロール。

その後!岬さんも、浮上。クロール!

石塚さんが岬さんより前に出てる。やはり速い。

唯コーチ!浮上し6ビートクロール!

中野「三つ巴じゃー!凄い!」

僕「唯コーチ速いー!」「がんばれー!」

糸川さん「唯コーチ!がんばれー!」周りの見ている選手達が息を呑んで見ています。

隣チーム男性「あの水色水着の子。誰だ?!」「むちゃ速いぞ!」

隣チーム女性「凄く速いねー」

隣チーム男性「でもクロールは石塚さん、岬さんと水色の子も同じくらいの速さだ。」

隣チーム女性「まだ中盤くらいだから石塚さん、力を抑えていると思うよ。」

隣チーム男性「長距離レースは力を抑えるのが鉄則だからな。まだ後半350m残ってる。」

375m折り返し。

4レーン石塚さん、クイックターン!壁キック!6レーン岬さんクイックターン!壁キック!

石塚さん、岬さんドルフィンキック。

唯コーチが、折り返し375m。前転して高速クイックターン!壁キック蹴伸び、高速ドルフィンキック!

中野「そう、まだ中盤だから力を残しているよ。唯コーチは・・」

僕「そうだね!距離が長い分、現役時代の感も取り戻せるし。」

糸川さん「唯コーチ!日本チャンピオンだしね!」

中野、僕、糸川さん「唯コーチ!がんばれー」声援を送ります!

唯コーチ、既に浮上してクロールをしています。

現在3人共、クロールのスピードはあまり変わらないけど、唯コーチの折り返しターンが他の2人よりも速い為、じわじわと2人に差を詰めています。 

1位 石塚さん、クロールのフォーム変わらず4ビートクロールのような少しゆっくりしたバタ足です。やはり体のパワーを使った泳ぎのようです。

2位 岬さん、腕をブン回すような大きな腕の回し方をし、6ビートより少しゆっくり目なクロールで、さっきよりも腕の回転が速くなっています。唯コーチを、意識しているのか、わからないです。

3位 唯コーチは、腕の回転は、この3人中、比較的少なく腕を伸ばして流れるような6ビートクロールです。特に折り返しのクイックターンからのドルフィンキックが、最強に速いです。

400m折り返し。

石塚さん、前転してクイックターン!蹴伸びー。

岬さん、前転しクイックターン。

石塚さんドルフィンキック。

岬さんもドルフィンキックを打ってます。

石塚さん、浮上しクロールへ入ります。

唯コーチ折り返し400m。前転して高速クイックターン!壁キック蹴伸びー。

岬さん浮上し、クロール!

唯コーチ、高速ドルフィンキック!長い潜水です。

唯コーチ、浮上しクロール!岬さんとの距離が縮まりました。

石塚さんと岬さんの距離は同じくらいで、唯コーチが2人に接近してきてます。

周りの応援選手も、驚いている人もいます。

425m折り返し。

1位 石塚さん意識したのか高速でクイックターンをします。

すぐに岬さんが前転してクイックターンをします。

石塚さんドルフィンキックで進みます。

岬さんもドルフィンキックで進みます。

唯コーチ折り返し。前転して高速クイックターン!蹴伸びから高速ドルフィンキック!

ターンは、唯コーチが一番速いです。

岬さんと距離を縮めます。

中野「誰が勝つかわからなくなってきたな。」

僕「長距離は、みんな力を残していると思うから、わからないね。」

糸川さん「唯コーチ大丈夫かな?」

中野「大丈夫、大丈夫。そこは、元アスリートだから駆け引きは上手なんじゃないかな?」

3人ともクロールのスピードは一定で順位変わらず450m折り返し手前になります。

1位の石塚さん、高速で前転してクイックターン!すぐ蹴伸びー!

岬さん、前転してクイックターン。蹴伸びー。

その差3mほどで、唯コーチ高速前転して壁キック、蹴伸びー!岬さんとの差は5m。だいぶ縮まりました。

石塚さん、腕の回し方に力が入ります。

追われている側は、プレッシャーで結構大変。

岬さんは石塚さんを追う側ですが、唯コーチが接近してるから、またプレッシャーか掛かります。

実話、唯コーチが一番プレッシャーになっていない。

中野「うーん、唯コーチは力を残しているとしたら、そろそろ出るんじゃないかな?」

僕「前に?大丈夫かな?今でもなかなか追いつかないのに。」

糸川さん「岬さんと唯コーチは、あまり体格変わらないけど、石塚さんは、力が強そうで唯コーチは、前に出られるのかな?」

500m折り返し。

1位の石塚さん、高速前転し壁キック!蹴伸びー!

岬さん前転、壁キック!蹴伸びー!

石塚さん、ドルフィンキックを打つ!

唯コーチ高速前転、壁キック、蹴伸びー!速い!

石塚さん浮上し、クロール。岬さん、ドルフィンキック!

唯コーチ、高速ドルフィンキック!唯コーチ!岬さんの足のところまで追いつきました!

糸川さん「きたー!」

僕「きたー!きたー!」

中野「キタ~!キタ~!キタ~!」

石塚さん、クロールの腕を力強く振り回します。

岬さん、さっきよりも腕の回転が速くなりました。

唯コーチのクロールは、変わらずスピードをキープしてます。

若干、石塚さん、岬さんのクロールが速いです。

唯コーチ、少し遅れをとります。

糸川さん「石塚さんと岬さんが速くなっちゃたー」

中野「うーん」

僕「だ・大丈夫だよ。」

隣チーム女性「やっぱり石塚さん速いよね〜」

隣チーム男性「もともと石塚さん、岬さんの戦いだからね!」「あの水色水着の子は、力尽きたかな。だんだん離れているよ。」

隣チーム女性「石塚さんより細いからね〜」

中野「色々言われているな。」「唯コーチがんばれー」と声援。

僕「次に繋がる泳ぎというより完全にレース感覚で見てるよね〜」

中野「まっ3人共レベル高いからな〜そうなるよな〜」

糸川さん「がんばれ〜唯コーチ〜」

525m折り返し。

石塚さん、前転し反転。岬さん、前転して反転。

石塚さん壁キック蹴伸びー。岬さんも壁キック蹴伸びー。

唯コーチ!高速前転!壁キック蹴伸びー!むちゃくちゃ速い!

3人でドルフィンキックを打って前進中!

石塚さん浮上し、クロール!

岬さん浮上し、クロール!

唯コーチが高速ドルフィンキック中ー!

唯コーチ!浮上し6ビートクロール!

岬さんの足のところに追い付きました。

中野「おお!速い!」

僕「速!」

糸川さん「やったー!」

隣チーム女性「げげ!速い!また追いついてきた!」

隣チーム男性「ターンがむちゃ速いな〜何者だ?」「素人じゃないな。」

石塚さん1位でクロール中。

岬さん1m後ろをクロール中。

唯コーチ、岬さん足の位置でクロール中。

石塚さん、岬さんが同じスピードで進みながら、唯コーチが徐々に離れていきます。

550m折り返し。

石塚さん、体を前転し反転。クイックターン!岬さん体を前転して反転。クイックターン!

唯コーチ、高速で体を前転し反転。高速クイックターン!

石塚さん、壁キックから蹴伸び。

岬さん、壁キックから蹴伸び。

唯コーチ、既に蹴伸びし、高速ドルフィンキック中! 

中野「水中の攻防やー」

僕「お?」

糸川さん「唯コーチー!」

石塚さん、ドルフィンキックから浮上しクロール!

岬さん、ドルフィンキックから浮上し、腕の回転を速めて6ビートクロールで進みます。

石塚さんと並びました!

隣チーム男性「石塚さんと岬さんが並んだ!」

隣チーム女性「岬さんが前に出たー!」

唯コーチ、水中ドルフィンキック中。岬さんの前に浮上して、伸びるような6ビートクロールに入ります。

僕「出たー!」

中野「1位だー!」

糸川さん「凄い!」

隣チーム男性「げげっー!」

隣チーム女性「ええっー!」

周りの見ている選手から歓声が上がります!「おおー!」

1位 唯コーチ2

位 岬さん

3位 石塚さん

あと後ろの選手は、かなり離れています。

石塚さん、腕の回転を速めスピードを上げてクロールです。

岬さんも腕の回転が速い6ビートクロール!

石塚さんと岬さんのスピードは五分五分。

唯コーチは、岬さんに徐々に拔かれます。2位。

石塚さんが、唯コーチの脚の位置に追い付きます。

575m折り返し。

1位 岬さん体を前転しクイックターン!

唯コーチは、高速前転。高速クイックターン!

岬さん壁キック、蹴伸びー!

石塚さん体を前転しクイックターン。

唯コーチ、壁キックし蹴伸び!

石塚さん、壁キックし蹴伸びー!

岬さん、ドルフィンキック中。

唯コーチ、高速ドルフィンキック!

石塚さん、ドルフィンキック!

水中で順位が変わるか?・・

岬さん浮上し、クロール!スピードを上げます!

石塚さん浮上し、腕を力強く回転させます。

唯コーチ、浮上し岬さんの前に出ます。

1位 唯コーチ

2位 岬さん

3位 石塚さん

4位以降は、かなり離れています。

中野「また唯コーチ、トップになったぞ!」

僕「よし!今度は岬さんより1mはなれているぞ!」

糸川さん「さっきより差がひらいているね!」

唯コーチは、2位の岬さんより少し離れてクロールです。

石塚さんは、クロールで岬さんに追いついてきてます。

唯コーチは、伸びるような6ビートクロールで岬さん、石塚さんに追いかけられてます。

徐々に岬さん、石塚さんとの差が縮まってきてます。追いつかれてきてます。

600m手前で、石塚さんが岬さんを追い抜きます。

唯コーチは、600mまで逃げ切りです。

600m折り返し。

あと100m。唯コーチ!高速で体を前転!クイックターン!

さっきより速い!反転して爪先で、壁キックし蹴伸びから、すぐに高速ドルフィンキック!むちゃ速いー。

石塚さん、体を前転し反転。クイックターン!

岬さんも、高速前転し反転。クイックターン!

石塚さん岬さん、両者同時に壁キックし蹴伸びー。

唯コーチは、浮上して腕の回転が速い6ビートクロールです。

岬さん、ドルフィンキック。

石塚さんドルフィンキック。

石塚さん岬さん、両者浮上します。

岬さんは、腕の回転が速いクロールで、石塚さんを追い越して2位に出ます。

唯コーチは、岬さんより5m先に進んでいます。

懸命に岬さん、唯コーチを追いかけます。

石塚さんも、腕ブン回して追いかけます。

岬さんが、徐々に石塚さんに追いつかれてきてます。

唯コーチの泳ぎが、さっきと変わりました。

クロールの腕の回転が速くかつ、キックをたくさん打っています。体は柔軟に肩甲骨を使ってプルのリーチを長く取ってます。体の芯は、真っ直ぐし、水の抵抗がない体形です。

僕「泳ぎが、さっきとまるで違うな。」

中野「今までの、伸びるクロールは省エネの泳ぎだったんだろうな。距離が長いから抑えて泳いでいた可能性大がある。」

糸川さん「また、速くなった!」

唯コーチ、更にスピードを上げて、石塚さんと岬さんを突き放していきます。

観戦している選手「おぉーおぉー」と驚いている人が沢山います。

僕「もしかして、距離が長いから練習してないけど選手時代の感を取り戻したのかも知れないよ。」

中野「ん!それはありえるな〜」

糸川さん「ラストー!がんばれ〜唯コーチー!」と、漫画のようなくらい凄い展開を見せ、僕達に夢と自信を与えてくれています。

仲間に、奇跡的な人がいると、人間は周りに影響されるので、チームみんなに良い刺激を与えます。

この出来事は、今後トライアスロンという過酷なスポーツへ進む切っ掛けとなるのでした。

625m折り返し。

唯コーチ、高速前転しクイックターンー!「バッッシャーン!」と水音が響きます。

気付くと既に5m進み、水中ドルフィンキックを打ってます。

隣チーム男性「むちゃくちゃ速い!」

隣チーム女性「レベル高すぎ。かっこいー。」

唯コーチは、浮上し高速クロール。

既に630mを越えています。

石塚さん、体を前転します。岬さんも体を前転します。

石塚さん壁キックし、蹴伸びからドルフィンキック!

岬さん、既にドルフィンキックまで進んでいます。

両者浮上し、腕の回転の速いクロールに入ります。

岬さんが、石塚さんを水中で抜いていました。

唯コーチは、既に650mクイックターンを終えて高速ドルフィンキックを水中で打ってます!

石塚さんの、ブン回しクロールはパワーがあり、岬さんを抜いていきます。

岬さんも、腕を高速に回転させ必死にクロールをします。

唯コーチは・・675m折り返し・・高速前転し、クイックターンー!

「バッッシャーーン!」と水音が立ち周りの観戦者を「あっ」と言わせます。

既に、6m進み高速ドルフィンキックを打ってます。

石塚さんも、650mクイックターン!岬さんもクイックターン!両者、ドルフィンキック!

浮上すると僅か、岬さんが石塚さんの前に出てます。

ほぼ重なっている状態。

岬さん。3レーン向こうの反対側から泳いでくる唯コーチとすれ違います!

石塚さんも、唯コーチとすれ違います!

石塚さんは、力強いブン回しクロールで、岬さんを追い抜きました。

速い!速い!パワーで抜きます!岬さんも、頑張って腕を回転させます!

唯コーチ、700m前まで来ました。

スピードは変わらず。そのまま「ゴーーール!」

僕「やっ!やったぁー!」

中野「1位だぁー!」

糸川さん「優勝ぉ〜!」

僕も中野も糸川さんも、拍手をします。

唯コーチが、プールの中で立ち上がりゴーグルを取ります。

こちらを見ますが、息が上ってあまり笑顔が見られません。

僕も中野も糸川さんも、唯コーチの3レーン飛び込み台まで行きます。

僕「唯コーチ!おつかれー!」

中野「やったね!1位だ!」

糸川さん「やりましたね!1位!」

唯コーチ「はぁはぁ〜」と言いながら、手を上げてガッツポーズをします。

唯コーチは、プールサイドに上がろうとすると、腕の使いすぎか「ドボーン!」と水に落ちます。

僕は、唯コーチの手を持って唯コーチを、プールサイドに引き上げました。

唯コーチ「みんなありがとう!やりました〜!」

僕「おめでとう!さすが僕等の唯コーチだね!」

中野「ハラハラしたけど、いい勝負どったよ。」

糸川さん「チームメンバー優勝っていいですね!」

プールでは、石塚さんがゴールをしました。

なんと5m離れて、岬さんがゴールします。

二人とも、かなり息が上っています。

3位以降は、まだかなり後ろで泳いでいます。

唯コーチ「ターンで、かなりイケるとおもって、最後はトップスピードでいったけど練習不足ですね!」「かなり息があがっちゃいました。」

場内にアナウンスが入ります。

アナウンス「女性700m1位 速水唯選手。」

「2位 石塚選手」

「3位 岬智子選手です。」

アナウンス「以上が入賞者です。」

唯コーチ「やったー!」

岬さんが、プールサイドに上がってきました。

岬さんのチームが、6レーン飛び込み台に集まってます。

岬さんが、3レーン飛び込み台にいる唯コーチに、声を掛けてきました。

岬さん「コーチ!速いですね!びっくりしました。」と笑顔で話します。「勉強になりました。」

唯コーチ「岬さん、速かったですよ。今年のトライアスロンは楽しみですね!」

岬さん「ありがとうございます。また、よろしくお願いします。」と会釈しました。

唯コーチは、笑顔で手を振りながら会釈し、僕と中野と糸川さんと一緒にチームの所定場所へ帰りました。

唯コーチ「大変だったけど、海さん楽しかったです!」

僕「さすがだね!」

場内、プールの端で、この場所に似合わないスーツ姿の男性が、こちらを見ています・・・

 

さて、いよいよ次は、チームメドレーです。

僕が作った水泳チーム「サウルス」の登場です。

つづく・・・

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