11.長期目標に仲間集め
僕は、出場できる水泳大会をインターネットで検索していた。
マスターズ水泳以外、何かないのか当時はよく探していました。
中野と僕しかいない為に、マスターズ水泳は除外していました。
「オープンウォータースイム?」5km。「海でやるのか。これは論外だな。だいたい5000mも泳げない。」自然の中で泳ぐ水泳大会で主に海で行われることが多い。
「アクアスロン?」自然の中で行う大会で、水泳を泳いだあとにランニングを行う。トライアスロンからバイクがなくなった競技。「これなら、行けるかな?」スイム1kmラン5km。「これも厳しいな」「そもそも1000mも連続して泳げないし、足がつかないところは泳げんな・・」と、色々探している中、ちょうどいいのが見つからない。
数日後、仕事が終わったあとに、スイミングクラブへ行きました。
今日の水泳教室参加者は、僕と中野と工務店社長の黒田さん、女性は20代の糸川さん、50代の花田さんと60代の藤田さんの6名です。
今日は、中井コーチという女性のコーチです。
最近入ってきたコーチで、スイミングクラブで女性コーチは、みんな元気な人が多かったです。
中井コーチ「今日の背泳ぎレッスンは、どうだったでしょうか?」「また、時間のある時に、皆さん今日覚えたことをやってみてくださいね。」と言って今日のレッスンを終わりました。
僕が「コーチ、背泳ぎの上向に浮いて手を掻くと足がよく下がるんですがどう練習したらいいですか??」
中井コーチ「レッスン間も、海さんは足が下がってました。足が下がると手の掻きが重くなるので、手で掻いて最後の掻き切る時に、プールの底に向いて掻くと下半身が浮きますよ。」なるほど、今度試してみよう。と返事をしました。
この方法は背泳ぎで、特に男性は足が底に向かって下がるので、手を掻ききった時に水の底に向けて掻き切るというものでしたが、今でも背泳ぎの時にしますが特別、僕は体が浮くという感じはしないです。
まあ、あまり背泳ぎはしないので、泳ぎ方に変わりなく同じ泳ぎ方を続けてるだけです。
中野が「あっコーチ、それから・・」と声を掛けると中井コーチが「すみません。他に仕事があるので・・」と言ってスタッフルームへ帰ってきました。
僕「コーチも仕事だからね。仕方ない。」
中野「そうだな」糸川さんが笑いながら見てます。
僕が中野に「そういや何か大会ないか調べてみたら、なかなかいいのがなくて・・」中野が苦笑いしてます。
僕「それで蟹マスターズという大会を、見つけたよ。」
中野「?!」糸川さん「??」
中野「なんやほれ?」
僕「マスターズと付いているだけで水泳協会の会員登録は要らない。」「何の種目に出場してもいいらしい。」
中野「ほほう、なんか都合のいい大会だな・・」
僕「各種目で上位3位までに蟹をくれるらしい。ここから100km先の港町にある海洋市にある海洋スイミングクラブで毎年開催されているお気楽水泳大会みたい。」
中野「お気楽だったら俺達に都合いいよな〜」「よし!これで決まりだ!」「蟹マスターズへ出場決定!糸川さんもいいね?」
糸川さん「えっ!私やらないですよ・・」
中野「冗談だよ。」笑いながら中野は言った。
糸川さん「でも頑張ってくださいね。」笑顔で糸川さんは言いました。
僕「やっぱり水泳指導は、唯コーチしかいないよね〜」
中野「今日は休みだからね。」
糸川さん「私もう上がりますね。」と言ってプールから上がりました。
中野「おう!何だか盛り下がるな〜」「まあ、やってみようよ。」と言って親指を立ててグーとサインを僕に送った。
数日後、僕と中野はスイミングクラブの日に、取り敢えず泳ぎ込みをする事にした。
今日のレッスン終了後に、唯コーチが「何か大会見つけました?」と聞いてきた。
中野「蟹マスターズという大会を見つけて出ることに決めたよ。」
僕「申込み開始は1ヶ月後だから、取り敢えずエントリーしてみるよ。」
唯コーチ「蟹マスターズ聞いたことありますよ。がんばってくださいね!応援してます!」
中野「唯コーチは、いいコーチだね!ほんと!」
唯コーチが、一瞬びっくりした様子で「私も競技と聞いたら、うれしくなるので。」
僕「じゃあ、蟹マスターズやらない?」
唯コーチの目の視線が外れて、黙ってしまいました。
中野「そうだな。唯コーチは、もうがんばったからね〜仕方ないよな〜」
僕「ごめんね!」
唯コーチ「大丈夫ですよ。でも応援してますね。」と言って唯コーチのレッスンの日は終了後、少しだけクロールのレッスンをしてくれるようになりました。
数日経って、中井コーチのレッスン終了後。
今日は唯コーチがいない日。
中野と僕が練習を開始して暫くすると糸川さんが「二人とも、前より速くなりましたね。」と言いました。
僕「レッスンは、知識は手に入るんだけど、結局泳ぎ込まないと上達しないってわかったんだ。」
糸川さん「へぇ〜そうなんだ。そういえば肩とか腕が大きくなった感じがします。」
中野「筋トレは俺の指導なんだよ。」
2人とも良い体型になってきてるのを、見て、糸川さんがびっくりした感じでみてます。
僕「やっぱり水泳やっててよかったよ。健康になれるし体型もよくなるし、みんなとも出会えて仲間が出来きていいね〜」仕事以外で、別の世界を作るのは科学的に良いらしいです。これは僕も、身を持って体験しました。
次の週の中級者水泳教室の日。今日は唯コーチです。
教室参加者メンバーは、男性が僕と中野に、工務店社長の黒田さん、雑貨屋経営の市松さんに、女性は糸川さん、50代の花田さん、60代の藤田さんの計7名です。
今日は、クロールのレッスンで泳ぎ込みでした。と言っても成人コースなので50mを泳ぎ全員泳ぎきったら、またスタートして200m泳ぐと、途中休憩で50mを2回歩くトータル1000mのレッスンです。
休憩の水中歩行は、1000mで4回あります。楽な感じがしますが、当時は、しんどかった事を覚えています。
唯コーチ「はい!皆さんお疲れさまでした。泳ぎ込みをすると泳力もあがるので、たまにやっていこうと思います。」
「ええっ〜」と50代花田さんと60代藤田さんが言いました。
雑貨屋の市松さん「結構しんどかったね。」
唯コーチ「でも、皆さんちゃんと出来てましたよ。」と笑顔で言います。
60代藤田さん「いちおう言っただけよ。」と笑いながら答えます。
唯コーチ「では、今日もありがとうございました。また次回も、よろしくお願いします。」
一同「ありがとうございました〜」
中野「さて海さんや、また練習を始めようかい!」
僕「おうともよ!」
工務店の黒田さん「頑張ってるね〜いいね〜目標に向かって頑張るって。」
僕「ありがとうございます!まだ出場が決まってないけどね。」
工務店社長の黒田さん「いい体になってきてるね!出場、決まる前が大事だよ。応援してるよ。」
中野「ありがとうございます。」
糸川さん「何だか教室メンバーにも、いい影響を出してますね。」
花田さん「そういえば、前より体が締まった感じですねー」
雑貨屋市松さん「泳ぐのも速くなったし、長い距離泳げるようになったね。」
僕「500mくらいなら何とかいけるレベルです。」
雑貨屋市松さん「それなら上等だ。頑張ってね!」
唯コーチが笑顔でプールサイドに上がります。「すみません。今日は仕事があるから個別レッスンは中止させて下さいね。ごめんなさい。」
僕「ぜんぜん大丈夫だよ。いつもありがとう。」
唯コーチは笑顔で、スタッフルームへ帰って行きました。
糸川さん「なんだか海さんも中野さんも、いいですね。みんなに注目されて・・・」
中野「ただ泳ぎ込んでいたら、みんなから注目されるようになっただけだよ。」「俺も空手やってたから、わかるんだけど頑張ってる姿は、かっこよく見えるんだよね〜」
糸川さん「へぇ〜」「ふたりとも体型も良くなかってきていいですよね。」「私は、あまり変わってないです。」「唯コーチは、体型が綺麗だからいいな〜って思ってねっ」
僕「なら、糸川さんもやる?」
糸川さん「私、スポーツというスポーツはやったことないんですけどね。」
中野「でも今、水泳やってるし、今日の1000m泳ぎ込みは普通に出来てたよ。1000m泳げたら、もう競技出来るっしょ」
糸川さん「そういえば、そうかも知れないですね。私自分でハードルを作ってるのかな?」
僕「糸川さん、何でも切っ掛けからスタートだよ。」「やってみる?」
糸川さん「えっでも女性は、私だけだし・・」
僕「唯コーチも、いつもなら残って教えてくれるよ。メンバーではないけど。」
中野「いい切っ掛けかもね。」
糸川さん・・・・・
糸川さん「じゃあ、やってみようかな・・」
中野と僕「よっしゃ〜!」ガッツポーズ。
僕「じゃあ、あと少しみんなで泳ぎ込んで終わりにしようか!」
中野「糸川さん、よろしく!」
糸川さん「よろしくね・・・」
50代花田さん「メンバー増えたね!若い人で、みんなを盛り上げてね!」
僕「ハイハーイ!」と、僕は元気に答えました。
スポーツで頑張っている人に、周りは惹かれる様で、以後も色んな人達と出会うことになります。
中野「おっ唯コーチが、スタッフルームから見てるぞ!」
僕「あっほんとだ!」
糸川さん「早く泳がないと閉館時間がきちゃう。」
僕「じゃあ順番にスタート!」という訳で、この日はレッスン終了後に400m約10分間泳いで、おわりになりました。
本日は、トータル1400m。
つづく・・・