8.大人になってからの水泳大会出場のきっかけとは!
スイミングクラブのプールは25m。
短水路で底は、タイルになっています。
今日は、中級者水泳教室の日です。
男性は、空手家中野と僕で、女性は20代の糸川さんと60代の藤中さんと60代の片岡さんの計5名です。
中野は、緑のスイムキャップに少し緩い黒のハーフスパッツ水着。
僕は青のスイムキャップに、両サイドに青のラインの入った、黒のビキニ型競泳用水着。
糸川さんは、レグ位置が少し高めの背中がU字型ワンピース水着。
60代の藤中さんは、レグ位置が低めのピンク色で、背中がU字型ワンピース水着。
60代の片岡さんもレグ位置が低めで青色の背中がU字型ワンピース水着。
スイミングクラブでは、年代によって水着の色や柄が違ってましたが、みんな好きに選べて個性的でした。
今日のコーチは、若い男性で速水隼一(はやみ しゅんいち)コーチです。
速水 唯コーチとは関係のない、名字が同じで、よく夫婦と間違がわれるそうです。
そもそも隼一コーチは、結婚していて夫婦でスイミングクラブのコーチをしていました。
中級者水泳教室、授業後半。
隼一コーチ「えー今日は、今からターンの練習をします。」一同、「今までのターンじゃ駄目なん?」という声がします。
隼一コーチは、今までやっていたターンで、もちろん大丈夫と言います。
隼一コーチ「皆さん、大会に出る訳でもないので、今までの自由なタッチターンでOKです。」「ただ折角、水泳を習っているので、ひと通りやってた方がいいのでターン練習をしようと思います。」
水泳は、習っている人と習っていない人とでは、技術的なところに差があり、4泳法も習ってないと泳げない人が多いらしいです。
現在ではインターネットが普及し、動画で技術的な知識は手に入りますが、それをプールで実践する人は、大会を目標にしてる人以外は、あまりいないと思います。
水泳教室に通っていれば、プールで実行する機会が出来るので、習っている人と習ってない人との差が出来る訳です。
準一コーチ「今日は、要望があったので、クイックターンの練習します。」一同「おおっー」と歓声が上がります。
隼一コーチ「やらなくてもいいんですが、できるとかっこいいので、皆さんは、これからクイックターンを勉強したいと思います。」
60代女性の藤中さん「私ら、別にタッチターンでもいいけどね〜」「しんどいことはやらせんとってね。」と年輩の多い成人コースでよくある楽な方という意見が多い中、クイックターンの練習が始まりました。
隼一コーチ「クイックターンは、水中で前転しないと出来ないので、今から前転の練習をしたいと思います。」
その前に隼一コーチが、5m手前から泳ぎ壁に向かってクイックターンの見本を見せてくれました。一同「おおー!」
まず生徒1人1人が、少しづつ離れて前転の練習です。
中野「これは・・回れん・・」糸川さん「難しい・・頭が下向くくらいがやっとだな〜」
僕「まったく無理・・・」
60代藤中さん「難しい〜」片岡さん「まっ無理ね!」
全員撃沈です。
次に、ビート板2つを両手に持って回ります。よく水泳のクイックターン練習では行われている練習方法で、コーチの助けを受けながら全員・・ほぼ強制的に前転しました。
隼一コーチ「では!」と言って生徒5名、1人ずつ5m手前から壁に向かってクロールで泳いでいき、取り敢えず自由に前転を入れてもらいます。
前転をする時に、コーチが壁近くに居て手を貸して前転を手伝います。
緊張が走る中、こういう場合はいつも若い順からスタートさせられます。60代の藤中さん片岡さんは、もちろん最後になります。
当時、僕は20代後半なので何でも最初になってました。
5m手前から全員並び、僕は泳ぎ出しました。
壁に近づいて行く寸前どうやって回っていいかわからず、適当に前転を入れるようにしますが、うまく回らずコーチが手を貸して頭から押さえつけ、お尻の近くを水面に来るように回され、あまりの苦しさに半ひねりぐらいで、僕は立ち上がりました。
コーチも、無理に回さず、危ないと思ったら手を離します。
水面に出てきて、立ち上がった時に鼻から水が入って頭がツーンとしました。
最初にクイックターンの練習をした時は、みんなこの状態になっていました。
隼一コーチ「前転をする時に鼻から息を出すように回るようにしてみてください。すると鼻に水が入らなくなります。」先に言って欲しかったッス・・・
しかし後から中野も、5m手前からクロールで泳ぎ、前転を入れましたが、鼻から水が入って、頭ツーンとします。
その後、20代女性の糸川さんもクロールから前転をしますが、鼻から水が入って頭がツーンとします。
後に続いた60代藤中さんも、鼻から水が入り頭がツーンとします。
藤中さん「痛ててて・・頭が・・」
片岡さんも、クロールで壁に向かって泳ぎ前転。コーチは、前転を手伝いますが片岡さんも失敗します。
隼一コーチが「クイックターンをするには、とにかく前転をすることが不可欠になります」と説明します。
そして、さらに説明をしてくれて、クロールで泳いでいき、壁が見えてくると頭を、おヘソが見えるようにお辞儀をし、両足を引き寄せるようにすると腰が前に出てきて、簡単に体が回転します。
この時、息は鼻から吐くと水が入りにくくなります。と説明してくれました。
またまた、ビート板で回る練習をする為、各自ビート板を両手に持ち、伏し浮きで浮いて前転を試みます。
出来る人と出来ない人がいます。
60代藤中さんは、結局出来ませんでした。「むずかしいわね〜」
糸川さんは、なんだかんだで出来ました。中野が「うまいね〜」糸川さんが喜びます。
中野は、数回失敗したあと、成功します。
僕も、数回失敗したあとに成功しました。「いや〜なかなか難しいですな〜」
では、もう一回全員並んで1人づつ壁に向かってクロールで泳ぎ前転をします。
コーチが、壁際に立って手を貸して手助けします。
なかなかコーチの仕事も大変だな・・最初は・・・中野行きます!
「よっしゃ!」中野は、クロールで泳ぎだします。
壁が近づいて来ると前転を入れます・・・が、ヤバそうでコーチが手を貸し、何とかクイックターン!
中野「んばっー!」と言い、難しそな表情です。
糸川さんが行きます。クロールで泳いでいき、壁の近くで前転に入ります。回りきれずコーチが、手を貸します。何とかクイックターン!
糸川さん、鼻に水が入ったようで、頭ががツーンと痛そうな表情です。
僕が行きます。クロールで泳ぎます。壁が近づいてきます。当然、前転に入る壁との距離が、わかりません。
おヘソを見るように鼻から息を出しながらお辞儀をします。足を引き寄せるのを忘れましたが、コーチが手を貸してくれ、膝を折って両足を引き寄せます。更にコーチが、手を貸して前転成功です!
水面に出てきて、立ち上がると、みんな拍手をしてくれます。
60代片岡さん「おーうまく回れたね〜」「上手な〜」
僕は笑顔で答えます。
更に60代藤中さんも、クロールで泳ぎ前転を入れてコーチの助けで何とか成功!片岡さんも、クロールで泳いでいき、コーチの手を借りて成功しました。
みんな出来ました。
まあ、とにかくクイックターンは最初は難しくて、もういいやと思えば以後・・・タッチターンになるようです。
クイックターンがいいと思って練習すれば出来るようになります。
隼一コーチ「クイックターンは、コツさえ掴んで前転出来れば、ほぼ出来ています。」「あとは壁キックをするだけです。」「そのあとは、また先の話になります。」
一同、なるほどね!
隼一コーチ「さて、時間も来たので今日は、この辺りで終わりにします。
また、時間のある時に練習してみてくださいね。」と言い中級者水泳教室は終了しました。
中野「なかなか難しかったわ〜俺も練習の合間にクイックターン練習して出来るようにするよ。」
僕も、中野と頷いて同意しました。
糸川さんは、「私もクイックターンできるようになりたいな〜」「別に何かの大会に出る訳ではないんだけどね〜」
中野は「そうだね〜水泳大会だね〜出る訳じゃないけど、出来るとカッコイイね〜」
僕「何か大会に出る訳じゃないけどクイックターン、出来るとカッコイイね〜」と、3人でいいながらスイミングクラブが終了しました。
つづく・・・