31.アクアスロン練習会本番の巻

　

※この話は現実とは違う90％、フィクション作品です。

※主人公の名前は「海」です。今回は海が舞台なので、僕(うみ)名前が、ややこしいので「うみ」と表記します。よろしくお願いします。

※主な登場人物※

近江　海（おうみ　うみ)

→僕

中野　直也（なかの　なおや）　　　　→今では忘れられた元空手道全国大会優勝者。ほぼ秒殺優勝というあり得ない強さをもつ。

糸川　陽子（いとかわ　ようこ）　　　　→会社事務員

速水　唯（はやみ　ゆい）　　　　→今では忘れられた元学生水泳全国大会優勝者。男性よりも速い伝説的な泳力を持つ。

　

　　━━━本編━━━

6月末の日曜日。

僕たち、チームサウルスのメンバーは、夢の島トライアスロン協会の練習会である「アクアスロン練習会」に参加する為、隣町にあるビーチ「豊富ヶ浜」へ中野の車に乗り合わせて行ってます。

　

━━━豊富ヶ浜━━━━━

　

曇り空で雨が降りそうな雲行き。　

僕「全員浜辺に、ならべ〜！」

チームサウルスメンバー4人が浜辺に横に並びます。

他の選手がチラチラこちらをみます。　

僕「ばんごーう！」

中野「いっち！」

糸川さん「にぃ〜！」

唯コーチ「さん！」

・・・・・・・・

中野「あれ？？3人か？おれら？」

僕「いや4人だ！」

中野「・・・」

中野「おめぇ〜なかなか大一番の前に、なごませてくれるじゃね〜か」「さすがリーダーだぜ！」と、指をポキポキ鳴らしてます。

僕「それほど、でもないよ〜」「中野やる気まんまんじゃん！」

糸川さん「大一番って・・練習会です。勝負じゃないですよ〜」と糸川さんが抑えます。

みんな笑ってごまかす。

唯コーチ「私も燃えてきました〜！」

みんな「おいおい！」

　

少し離れたところから・・・

滝あかね「変わった人達ね〜おもしろいわ」

岬さん「あれでも、いい人達よ。」

　

更に離れたところに・・・

八王子「なんだありゃ〜コントか〜」「まあ、素人だからな。始めてのアクアスロン練習会に、はしゃいでやがるぜ！」

八王子さやか「ざっと周り見て・・・あの岬って子が一番速い感じね・・・あのうるさい4人組は知らない人達ね。」

会場近くに協会長の石原さんが来ました。

石原さん「さてさて、皆さん今日は全員で15人集まりました。」「まずはスイムは危険じゃから、シーカヤック5人で見守るから、疲れた人はカヤックにつかまってくだされよ。」

　

スイムは片道500mで浜辺に上がって差してある旗を周って、海に入水して500m泳ぐ1kmコース。

　

石原さん「ビーチを出て車道にある歩道を走り、ビーチ施設の建物周り1周2kmを5周回走って10kmで最後にテントがある直線50m走って10.05kmじゃ！わかった？？」

みんな「はーーーい！」

　

石原さん「ちなみに皆さんトライアスリートだからわかっていると思うが外は上半身裸はNGじゃ。」「水着で走る分はビーチがあるからまあいいじゃろ。」「ビーチ施設周りじゃから、上半身裸の人はTシャツとか着るようにしてくだされ

みんな「はーーーい！」

　

中野「よしやるか！」

僕「おうともよ！」

糸川さん「ぼちぼち頑張りますね！」

唯コーチ「燃えてきました〜！」

　

周りの人達は、みんな水に入ってウェットスーツを着だします。

水に入るとウェットスーツは着やすくなります。

「チームサウルス」メンバーは・・・みんな水着になってます。

僕は(うみ)は、ターコイズブルーのビキニタイプの競泳用水着。普段、練習で使っている物でやります。上半身は裸。いつもの網になっているスイミングキャップにいつものゴーグル。

中野は、なぜか練習会なのに決戦用ハーフスパッツ型競泳用水着。色はシルバー。上半身は裸で、練習会なのに決戦用シリコーンキャップ！。いつものゴーグル！。

中野「誰でもかかってこいや〜〜！」さすが全日本空手優勝者！。

糸川さんは、練習用背中がU字型のレグ位置低め、オレンジ色のワンピース水着。

糸川さん「中野さん〜試合じゃないですよ〜」

　

そして唯コーチは貫禄のターコイズブルーのレグ位置高めの競泳用水着。

さすが日本水泳チャンピオン。

　

他の人達A「すげーな〜あいつら水着だけで泳ぐのか〜。寒くね〜のかな？」

他の人達B「泳げない水温じゃないけど、海が荒れてるからな。ウェットスーツ着ないと危険じゃないか・・」

滝あかね「凄いわね。水着だけで行くのね。あの人達・・・」

岬さん「じゃあ、私も水着だけで行きますかね〜」と岬さんは紫色のレグ位置高めの競泳用水着になります。

滝あかね「岬さんも気合入るわね〜じゃあ私もいくかな？」

滝さんは、黒色のハーフスパッツの競泳用水着になりました。

　

※実際にアクアスロンの時に小雨の少し荒れた海で、水着で行く人もいます。　

八王子さやか「あの人達、練習会なのに気合入ってるわね。」

八王子「おれはウェットスーツきるぜ。その方が速いしな。」「みんなやっつけてくるぜ！」「さやかは、陸で見ててくれ。」

　

少し離れた小高い丘に男が両腕を腰に当てて立ってます。

　

深緑色でダボッとしたハーフ丈のゆるい水着を着ています。

ゆるい水着の男「ふふふ・・・ふふふ・・・」「ちょっと遊んでやるか・・・」

石原さん「ん？あ、あいつ嘉栗(かくり)か・・」目を擦ります・・・

石原さん「や、やはり嘉栗か・・・」「声掛けたが、何にも言わなかったのに、当日にきたか〜」

石原さん「面白くなってきたわい。伝説の鉄の肺を持つ男！」

嘉栗(かくり)は、ゆるい水着のまま丘に立ってます。

石原さん「・・ん、風が強くなってきよったわ・・今日は天気わるいのう。」と空を見てます。

石原さん「みんな気をつけていこう！」と見張りのシーカヤックの人達に声をかける。石原さんは、また嘉栗の方を見ました・・・！

石原さん「おっ嘉栗？どこへ行った・・さすがに足が速いな・・・八王子も今回は勝てんぞ。」

　

嘉栗「いてて・・突風が吹きやがった・・こんな日に練習会するとは、変な奴らばかり集まってんな・・・」

嘉栗は突風が吹いて転倒していました・・・が・・・スッと立ち上がります。

嘉栗「よっしゃ！行くか！ちょっと遊んでやるかね〜」

　

しばらくしてから・・・

その他はウェットスーツを着用が終わっています。

　

雲行きは・・・ヒューヒュー・・風が吹き、どんどんあやしい天気になってます。

海は・・・少しうねりがあり、荒れています。

危ない気象条件で一般人達が練習会を開始します・・・もう普通じゃないです・・・

石原さん「じゃあ〜よーい！」

石原さんが、笛を口にくわえて・・・ピッ〜〜〜！！！

全員が一斉に走って海に飛び込みます！「ドドドドボーーーーーン！」

練習会に見えない競技さながらな変わった人達の練習会が幕をあけましたー。　

つづく・・・

　

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