39.真夏の前日!第21回島の国トライアスロン開会式!

※この物語に登場する組織やルールは架空のものであり、実在する組織とは無関係のフィクション作品です。

※この物語の舞台は、実世界におけるITUやJTUが存在しない、完全にオリジナルな異世界です。ここではトライアスロンは独自の歴史と発展を遂げ、従来の枠にとらわれない革新的な競技となりました。その結果、最高権威を持つ組織として誕生したのが「インフィニティ・トライアスロン・フェデレーション(ITF)」です。ITFは、自由な装備選択や革新的なルールを推進することで、選手たちが個性と戦略を存分に発揮できる環境を提供し、この世界におけるトライアスロン競技の基盤となっています。
大会名も架空のものです。

ーーーーーーーーーーーーー登場人物ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

近江 海(おうみ うみ)      チームTRY RAXのリーダー。

中野 直也(なかの なおや)    元空手道全国大会優勝者。圧倒的な根性と瞬発力が売り。

糸川 陽子(いとかわ ようこ)   会社事務員。地道な練習を重ねる、努力の人。

速水 唯(はやみ ゆい)      元学生水泳全国大会優勝者。男性にも負けない伝説的な泳力を持つ。

植田 亮一(うえだ りょういち)  スポーツメーカー「ファルコンスポーツ」の技術者。不思議な科学者。

岬 智子(みさき ともこ)    島の国トライアスロン大会の常連優勝者。他大会でも優勝をする実力派。チーム鉄神51.5のメンバー。

ーーーーーーーーーーーーーーーー本  編ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
8月23日(土)午前10時。

灼熱の太陽がギラギラと照りつける中で、僕たち「チームTRY REX」は、海辺の特設会場へと足を運んでいた。

今日は、いよいよ「第21回 島の国トライアスロン大会」の前日です。

出場選手たちは、今日のうちに受付と開会式を済ませ明日、8月24日(日)の本番に挑みます。

僕らはバイクをまだ持っていなくて・・エントリーを見送って(それにバイク練習もしていないし・・)岬さんのチーム鉄神51.5の応援をする為に前日から現地入りするのだった。

今年は特に、地元の強豪たち、そして噂のプロトライアスリートまで参戦するということで、いつもより大会は盛り上がっている雰囲気だった・・

会場入り

糸川「うわ〜すっごい人だらけ!」

ひとり目を丸くしているのは糸川 陽子。今日は珍しく黄色のタンクトップと白のハーフパンツという格好である。


糸川さんの隣にいるのは唯コーチ。唯コーチは白いノースリーブのパーカーに水色の短いショートパンツ姿。

唯コーチ「ワクワクしますね〜」

早朝から灼熱の気温はすでに30℃を超えている。ビーチの近くで青空に入道雲がもくもくと立ち上り、海風は生温かいです。

たくさんの選手が受付をしていて、スタッフが景気の良さそうな挨拶で元気に「こんにちわ〜!」と言いながら受付ブース周辺を行き交っている。たくさんののぼりや旗が立っています。

さすがスポーツの祭典です。

ビーチ沿いには大会の大きな看板が掲げられ、「海を渡り、大地を駆け、頂を目指す!“第21回 島の国トライアスロン大会”」と書かれている。

僕(海)は白のTシャツに短い白いショートパンツ姿で、首にタオルを掛けている。汗がじっとり額から落ちる・・・暑いっす。

中野 直也は、やっぱり黒いTシャツにさらに黒いハーフパンツ姿だ。さすが硬派。そしてタオルを頭に巻きながら・・

中野「いや〜熱気ムンムンじゃね〜か〜みんなやる気満々だな〜」と腕を回してはしゃいでいる。応援だが、こいつもやる気満々ある。

伝説の元空手日本一が、ここにいるなんて気づく人はそういないだろう。

僕たちは出場しないので受付は必要ないが、何やら岬さんが「一緒に行こう!」と呼んでくれたため、手伝いがてら並ぶことにした。

先に到着していた岬 智子(みさき ともこ)さんが、チーム「鉄神51.5」と一緒に受付をしている姿が見える。半袖のパーカーを羽織りつつ、短い短パンを履いている。サングラスを頭にかけ、既に額には汗がにじんでいる。アスリート的な格好だ。

岬「海さんたち、おはよ〜」

岬さんが手を振り、小走りで近づいてくる。

岬「今日も暑いよね。最近、毎年暑いんだけどね。今年は格段に暑い気がする・・・」と息をつきながら笑う。

高橋さん、榊原さん、藤原さんら「鉄神51.5」のメンバーもそれぞれ手をあげて挨拶してくれた。彼らは明日のレースに万全の体調で臨むため、昨夜は早々に眠ったそうだ。

高橋さんは白の文字が入ったTシャツに赤のハーフパンツ。


榊原さんは白いノースリーブに文字の入ったシャツに青のショートパンツ。


藤原さんは白いTシャツにバックプリントの文字が入ったシャツに黒のハーフパンツ。

岬「じゃあ、いったん参加賞とかパンフレットを受け取りに行きましょうか」とアスリートらしい話し方で言う。

僕たちもついていくと、長蛇の列がずらっと伸びていたが、係員がテキパキと対応している。ボランディアはどの大会に行っても大変そうだが選手にとってはありがたい存在です。

スタッフ「こんにちは岬さん!選手番号をどうぞ〜」と知ってる選手だが番号はしっかりと聞いている。

岬「こんにちは〜301です。」

スタッフ「はい!岬 智子さん〜です〜!!こちらが参加賞のTシャツとスイムキャップです。あと、ご案内のパンフレット類も同封しています。頑張ってくださいね!!!」と笑顔で言う。

スタッフが手渡す“大会パンフレット”は、かなり分厚い。表紙には華やかなデザインと、コース図が大きく載っている。

岬「よし、受け取った!」と満足げに言って、隣を見やれば榊原さんや高橋さんも同じように受け取っている。

藤原「中身さっそく見てみよう〜」とパンフレットをペラペラめくる。

岬さんは地元でも有名選手だが今回の出場選手全てのことは誰からも聞いていなかったみたいです。

あたりを見回すと、他の出場選手もパンフレットを開いてゴニョゴニョ話し合っている。「まじか!」とか「やっぱり出るんだ・・」みたいな声が上がっているようだ。

中野「な、なんだか妙にザワザワしてるぜ?俺様の名前でもあるのか〜!?」と首をかしげる。

そこへ藤原さんが少し興奮気味に声を上げる。

藤原「うわ、ほんとに八王子(はちおうじ)さん出るじゃん!それも“ロングディスタンスの雄”が、51.5に出るなんて・・初めて見たわ」

海「八王子って・・アクアスロン練習会に来ていた、あのアイアンマンハワイに出たことがある八王子さんだね」

岬「そう。ビッグマウスで俺様キャラだけど実力はホンモノ。この間のアクアスロン練習会で実力は証明されたけど今回はきっちり調整しているからね。いつもはロングメインなのに、今年はショートディスタンス(51.5km)に出るって言ってたけど、ほんとに出場か・・」と興奮気味でである。

高橋「気分屋だけど波に乗るとめちゃくちゃ速いんだ。」

岬「あと謎の嘉栗さんって人も噂通り名前があるわ」以前アクアスロン練習会で、唯コーチとデットヒートを繰り広げ、かなりの強さを見せつけてきたあの鉄の肺の男・・悪天候でも凄まじいレースをする変人という話。どうやら本当にエントリーしていたらしい。

さらに――

藤原「ね、ここ見て! “蒼井 颯那(あおい そうな)” だって・・・オリンピック代表のあの人!? うそぉっ!」

岬さん「え、え!? やっぱり噂って本当だったの?」と目を見開く。

岬さんが蒼井颯那について語る・・

岬「蒼井 颯那(あおい そうな)は国内で自己ベストの実力を持つ女性トライアスリートで、自己ベストは1:59:59と言う国内ベスト記録保持者です。国際大会やオリンピックを経験して、その冷静沈着なレース運びと圧倒的なスピードでは不動の強さを持っているわ。今回はプレイベート参加なので特に名前だけで本当に本人なのかは、わからないが噂からするとたぶん本物だと思われますね。日本人とアメリカ人のハーフだとか・・・身長170cmの長い脚と藍色の瞳を持つ“氷の女王”とも呼ばれているとか・・とにかく凄い人です。」

糸川「すごい・・オリンピックで2時間切りの選手がここに出るなんて・・」

中野「ぐおおお・・化け物揃いじゃねえか。俺様好みだぜ〜これは昨年以上に波乱必至だな〜」とウズウズしているところは、さすが中野も空手界ではスーパーアスリート。

一方、岬さんは興奮を隠せないようで・・

岬「私、久々に燃えてきた・・・!」と拳をぎゅっと握る。

榊原「まさに“トップクラス集合”って感じじゃん。練習どおりやるしかないな・・」と静かに闘志を燃やしている。

海「僕らは明日は応援側だけど、やっぱり盛り上がるなぁ〜! なあ、中野?」

中野「ああ、なんかワクワクするぜ。来年は絶対出ような!」と僕に拳を突き出す。僕は笑顔でその拳をタッチ。空手じゃないっちゅ〜に・・・

糸川「ねえ、唯コーチはどうかな? これだけ豪華な顔ぶれを間近で見るって・・やばくないですか?」

唯コーチは「はーい!私もゾクゾクしますね。ここまで日本トップが集まるなら、勉強になるし見逃せないですよ。」と、片手をあげてまるで選手モードが戻ったように目を輝かせていた。

植田「私はデーターをたくさん取れるので、嬉しい限りです。はい!」と黒いTシャツに黒のハーフパンツ姿の植田さんはロボットのような反応である。

中野「はっはっは!・・・うちのチームは、マイペースだぜ!!まいったか!」・・・

受付を済ませると、すぐ近くの会場で開会式とカーボパーティーが行われるという。僕らは「鉄神51.5」のみんなと一緒に、続いて会場へ向かった。

開会式ー前夜祭会場

大きな体育館のような場所に、選手たちが数百人ほど座れる席にずらりと並んでいる。ステージには大会関係者が登壇していて、実行委員長がマイクを握った。

実行委員長「皆さま、『第21回 島の国トライアスロン大会』へようこそ!今年も素晴らしい天気に恵まれ、全国から強豪アスリートが集っております。事故やケガがないよう、そして最高のパフォーマンスを発揮できるよう祈っております」と無難な挨拶が続く。そして・・・

トライアスロン協会の会長、石原優一郎さんの挨拶です。

中野「おお!石原さんの挨拶が始まるぞ!」

石原さんがゆっくりと壇上に上がります・・・・



石原「皆さん、眩しくないですか〜?」と石原さんの髪のない頭を指さして会場のみんなに聞いている・・笑うに笑えない話だが、それでも会場には少し笑いがしている。


石原「少し眩しいようなので照明を少し落としますね・・」とつまらない冗談を言っている。以前とあまり周りのない人である。


石原「『第21回 島の国トライアスロン大会』へようこそ!」会場からは拍手が湧き上がる。

中野「つまらん話よりは面白いな・・」

石原「今年は例年上に気温の高い大会になるようで、皆さん気をつけて競技に臨んでください。」

海「今年は40℃近くになる話だよ。」
中野「見学でよかったぜ!」

石原「そこで皆さん!今年は私の知り合いの知り合いからアメリカの”セント・アイリス大学スポーツ医療センター”から、著名なスポーツ医学のスペシャリスト”ドクター・エヴェレット・モーガン”を招集しております。」

会場内が一瞬静まり返り、次第に興味深げなざわめきが広がる。石原会長は続けて説明する。

石原「ドクター・モーガンは、最新のスポーツ医学の研究と実践において世界的にも評価されている医師です。彼は、トライアスロン選手の心身のパフォーマンス向上をサポートするため、日々新たなリカバリープログラムや熱中症対策の研究に取り組んでおります。今回、彼が大会期間中は会場に常駐し、選手の安全管理を徹底することになっておりますので、皆さんも安心して競技に臨んでください。」

中野「えっ!!どっからそんなすごいの連れてきたんだよ!このおっさん!!」びっくりしている様子。「しかしこれで安心だな!」

海「これで何かあってもすぐに対応してもらえるな」とびくは中野に言った。

会場からは「おお!〜」「なるほど!」という歓声が上がる。

中野「石原さん何もんだ〜」

海「冗談は多いけどなかなかすごい人らしいよ」

石原会長はさらに、「また、ドクター・モーガンの知見は、選手の練習面にも大いに役立つはずです。日頃からのトレーニングで蓄えた体力と、彼の先端的な医療サポートがあれば、今年の大会は安全かつ激しい戦いになることでしょう」と締めくくり、会場はさらに熱気に包まれた。

しばらくして実行委員長が・・

実行委員長「それでは・・我々も最初は出るのがわからなかったので伏せてました・・知ってる方もおられますが今回はプロ選手も来ていますが、胸を借りるつもりで 明日は、みなさんが全力を尽くせるように頑張ってください」と締めくくる。

会場から拍手が起こる・・・

さらに幾人かのレーススポンサー代表の挨拶もあって、開会式自体は30分ほどで終了した。

前夜祭ーーカーボパーティー

そして、会場はそのままで・・午後6時から「カーボパーティー」がスタートした。

糸川「カーボパーティーって、実際どういう意味なんですか?」と小声で聞く。

岬さん「いわゆるカーボローディング(Carbohydrate Loading)といって、レース前日に炭水化物をしっかり摂って体内のグリコーゲンを満タンにしよう、という意図があるパーティーね。パスタとかご飯とか麺類がメインに用意されていて、選手同士の交流の場でもあるの。」

中野「なるほど! たくさん食べるから“カーボパーティー”ってわけだな。よーし俺も食べるぜ!って、俺は出場しねぇってか・・」

植田「栄養補給の観点では、走る・泳ぐ・バイク乗るなんて明日ない人が食いすぎるとただの体重増加になりますよ? はい」と中野に言う。

中野「はっはっは! それを言うな! 俺にだって栄養は必要なんだ〜!」と大笑いが起こる。周囲の選手も苦笑している。

しかし一部の選手で中野の正体に気づいている選手がいる様子。

周囲からヒソヒソ話が聞こえてくる・・・


選手1「あれは中野さんだぜ」

選手2「誰だそれ?」

選手1「空手の鬼だよ」「日本選手権では、優勝まで全選手秒殺したんだ」

選手2「び・秒殺ってほんとか・・」

選手1「俺、空手やってたからな。空手界のスーパースターだよ。」

選手2「すごいのがいるな・・あれも出るのか・・?」

選手1「いや・・名前がないから応援だろうな・・」

選手2「そりゃよかった・・なんかあったらやばかったな・・」

など色んな話が聞こえてくる・・・

海「中野・・お前、いろいろ言われているな・・」

中野「まあ昔の話だ!気にするな!」と肉を食っている・・

パーティー会場は意外にカジュアル。パスタ、パン、ピラフ、フルーツなどが並んだビュッフェ形式で、飲み物はスポーツドリンクやお茶、ジュースなどが揃っている。アルコールはレース前なのだが一応提供されている。しかし本気モードの人は、もちろん飲まない。

岬さんはパスタをお皿に盛りながら・・

岬「うちのチームは炭水化物とタンパク質のバランスを重視してるから、パスタ+鶏肉+野菜とかを選んでる。無駄に食べ過ぎず、でもしっかりカーボローディングね!」と笑顔である。

高橋「そそ、明日胃もたれしたら目も当てられないからね〜」と控えめに盛っている。

榊原「ちょい多め〜」と山盛りにしている。

僕(海)たち応援組はさすがに控えめを心がける。

僕「うーん、こんな本格的なカーボパーティー、初めてだ・・・」と驚きつつ、あまりに美味しそうだからパスタをおかわりしそうになるが、植田さんに「お腹だし注意してください。はい!」とツッコまれ少し控えた。

中野「な〜に〜? カツ丼はないのか? ううむ、俺はパスタか〜」とブツブツ言いながらもきっちり皿をいっぱいにしている。そこへ唯コーチが・・・

唯コーチ「中野さん、おかわりしすぎないようにね☆」と笑顔で釘を刺す。

さすがスポーツな祭典!“いかにもアスリート”な雰囲気の人がそこかしこにいる。

筋肉質な男性選手から、すらりと細い女性選手まで多種多様です。

けれど皆、笑顔で他チームとも交流し、情報交換している。

大会前日とはいえ穏やかで微笑ましい光景だ。

しかし、その中で妙にオーラを放つ選手がいる。

背の高い女性が、少し離れたテーブルで談笑しているが、周囲の空気がピリッとしている・・・

糸川「もしかして・・あの人、“蒼井 颯那”さん?」と小声でささやく。

中野「おおっ、テレビで見たことあるような、ないような…・・やっぱりあの美貌とあの体格・・只者じゃねぇな」

蒼井 颯那は、深い藍色のロングワンピースに身を包み、肩までかかった黒髪が柔らかくまとめられている。青い瞳が印象的だ。隣に運営委員ぽい人がいて、どうやら挨拶を受けているらしい。

時折穏やかに笑うが、その姿は静かな闘志を秘めているように感じる。

海「本当に日本トップトライアスリートがここにいるんだ・・すごい…!」と思わず唸る。

岬さんが視線を向けたとき、蒼井 颯那と一瞬目が合った。蒼井 颯那はすぐに目線を変えた岬さんのことは当然知らないと思われる。地元のスーパーアスリートを世界レベルのアスリートが知っている訳がない。

岬「すっごいオーラ・・あの人・・・本当に来てるんだ」と息を呑む。

岬さんは”島の国トライアスロン”常連優勝者です。プレッシャーが違います。今回は優勝がどうなるか周りの人も注目しています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そんなこんなの前日カーボパーティー。

パスタとフルーツジュースをほどよく補給し終えたころ、スタッフがマイクで・・

会場のスタッフ「皆さん、あまり夜更かししないよう、23時には消灯になる宿泊所もありますので・・明日は6時からスイムスタートです。お気を付けください!」とアナウンスが流れる。

あちこちで「お疲れ〜」「じゃあまた明日!」の声が飛び交う。

八王子や嘉栗など、どうしているかと思って探してみたが、姿は見当たらない。

岬「八王子さんはプライドが高そうだから、こういう場所にあんまり顔出さないのかもね」と岬さんが笑う。嘉栗は言わずもがな、謎の行動パターンだろう。

高橋「ま、明日のレース朝、バッチリ会えるでしょ!」と言って和やかな笑いに。

夜のホテルロビーで、僕たち応援組も宿泊する為、予測していたホテルに移動をする。明日の応援に備えることになった。

ロビーでキーを受け取り、エレベーター前で立ち話。中野が腕を振り回して・・・

中野「それにしてもワクワクして眠れんかもな!」と興奮ぎみ。

唯コーチ「まあ明日は朝早いし、みんな早く寝ようね〜」と笑顔で声をかける。

植田「僕はちょっとデータの整理を夜中にしようかと・・・」とタブレットを持っているが・・

中野「やめとけ!寝不足で体壊すぞ〜」とツッコまれる。

糸川「私も早寝早起きしますね〜」と宣言している。

海「じゃあ解散!明日は5時過ぎに支度して会場へ向かおう!」

一同「おーー!」

夜のホテルの照明が、明日の激戦を予感させるかのように眩しさを増しているように思えた。暑い夏の夜、しかも日本トップクラスの選手が大挙参戦、そしてあの蒼井 颯那まで来る・・・

中野は僕に小声で・・

中野「なあ海さんよ。来年は間違いなく出るからな・・ そのために明日しっかりコース覚えようぜ。絶対に勝負になるはずだ!」

海「うん、絶対だ!」と静かに答えた。胸の奥で、まだ見ぬレースへの想いがグツグツ煮えたぎっているのを感じる。

そして僕らは、それぞれの部屋へ散っていった。

窓の外には遠くから虫の音が聞こえ、海風がカーテンを揺らす。

初夏の熱帯夜は更けていくが、熱く高揚した気持ちは冷めやしない。

「第21回島の国トライアスロン大会」、明日ついにスタートする。

誰が勝つのか。果たして八王子や嘉栗の奇襲はあるのか。

そして、「蒼井 颯那」という日本トップクラスの実力者が、この暑さとアップダウンの激しいコースをどう走り抜けるか――

大波乱の予感。

僕たち「チームTRY REX」は、ただひたすらに全力応援して・・学んで来年に備えるのみです。

そんなことを考えながら、夜は深まっていきました。

みんなが、期待と緊張を抱えながら、明日のレースに注目します――。

つづく・・・


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